2018年06月30日

CD-4デモジュレータ続き

もうちょっと、何をしているのか書いてみます。
まずは変調信号を取り出すためにFIRフィルタで30±10kHzを取り出します。
その信号に、30kHzのsin,cos信号を乗算します。あとは乗算結果をarc tan2すれば位相情報として取り出せるのですが、
ノイズが大きく計算誤差が大きいため、sin,cosを乗算した結果に対しDC〜15kHzの
FIR ローパスフィルタでノイズを除去し、その後arc tan2で角度に変換します。
FM変調は角度の変化が信号レベルですのでサンプリング毎の角度の変化量が
電圧レベルになりますので前回の計算結果から今回の計算結果を引き算し、
位相の回転(360°超え)補正を行い、再度可聴帯域パスフィルタをFIRで行うと
30kHzでFM変調された信号の復調が完了します。
posted by プー at 11:53| Comment(0) | オーディオ関連 | 更新情報をチェックする

CD-4デモジュレータ

最近の若い人達はレコード自体を聞いた事が無い、という人も多いと思います。
そういう僕自身もCD世代で最初にレコードを買ったのは最初にCDを買ったのより後、という
世代なのですが、レコード全盛期時代、70年代には一時期、4チャンネルブームがあり、
レコードでもいくつかの方式で4チャンネル録音の規格が出来ています。

その中でもマトリックス方式という、分離度を犠牲に普通のステレオと同じ左右の壁面に
4つの音を位相操作で入れ込む方式と、前後の差分を可聴帯域外に変調して録音する事で
理論的に完全分離を可能とするディスクリート方式の大きく分けて2種類の方法がありました。

この後者、ディスクリート方式で唯一、ある程度の普及ができたのが、日本ビクターの開発した
CD-4方式で、左右チャンネルの前後の差分信号を30kHzでFM変調し、左右チャンネルの前後の
和信号をベースバンドにその上に変調信号を重畳する形でレコードにカッティングしています。
通常のレコードプレーヤーで再生すると、30kHzは普通の人の耳には聞こえないため前後が
混ざった左右の音として聞こえるため、通常のステレオとコンパチビリティのあるディスクリート方式
4チャンネルという意味でCD-4と名づけられています。

再生するときには30kHzで変調した信号をある程度正確に再生する必要があるため
45kHz程度まで再生可能な専用のレコード針・低針圧カートリッジ・低容量シールド線等を
用いたレコードプレーヤで再生し、デモジュレータという装置で30kHzのFM(PM)復調、
ベースバンド信号とのマトリクスで前後の分離を行います。
このデモジュレータという装置が無ければ4チャンネルとして再生はできないのですが、
たまにまだ中古ショップやネットオークション等でも出品されています。
ですがそれほど入手性の良い状態では無いですし、70年代前半のものですので
いつ壊れてもおかしくないと思います。ですので、作ってしまおうという訳です。

実は今から数年前に、EPLDとアナログアンプ・フィルタ・コンパレータを用いて30kHz信号を
取り出し、パルス化し、カウンタで周期を測定する方法で復調する方式のデモジュレータを
作ったことがあります。今でもちゃんと動きます。
ですが、30kHz付近の変調信号を取り出すのにLCを用いたアナログフィルタを用いており、
ちょうど良い周波数に合わせるのは部品の入手の点から困難であること、またカウンタでの
復調であるためクロック周波数にもよるが分解能を稼げない=Dレンジが狭くなるという問題があり、
またPCに最初から内蔵される標準音源も最近の物はHD化され、96kHz,24bit等、
CD-4の復調には耐え得るサンプリング周波数・分解能(イコライザを通すと高域がカットされて
しまうためイコライザアンプは通せず、カートリッジの信号(数mVレンジ)を直接入力することが
容易な方法であるため、高い分解能が必要)が誰でも準備できる状態であるため、これらの
HD対応音源内蔵のPCを用いてCD-4システムのデモジュレータをソフトウェアで
作ってしまおうと考えています。

実はすでに30kHzの復調部分まですでに完成しており、前-後の差分信号をwavファイルとして
生成するプログラムは完成しています。あとはベースバンドの信号と足し算・引き算するだけ
なのですが、どのくらいの比率で計算するか(これをセパレーション調整といい、
針やカートリッジ交換時に行う必要が当時からありました)を調整すればいいのですが、
なにせCUIベースのプログラムであり、スライドバーでリアルタイムでの調整等の手段が
使えないのと、マルチチャンネルwavファイルの作成方法が今一わからない、本当は音源から
直接データを受けて変換し、直接音源から再生したいがDirectSoundを使う?
もっとよく分からないのでファイルでのやり取りをしている等のまだ未完成部分の多い
状況になっています。
posted by プー at 02:19| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする